受賞作品発表
多数のご応募ありがとうございました。
受賞施設一覧・総評、リーフレット(PDFファイル)は下記参照ください。
かさまグリーンハウス『グリーン情報』(茨城県)
特別養護老人ホーム平成園『思いやり』(秋田県)
【総評】 東北福祉大学教授 岩渕 勝好
応募総数206件で史上最高を記録した。全国津々浦々で熱心にカメラを構え企画を練る職員の姿が目に浮かぶ。
〔最優秀賞〕特別養護老人ホーム竜雲舜虹苑「にじ」(香川県)。縦書きと横書きを効果的に組み合わせ、カラー紙面とモノクロ紙面のメリハリをつけた。誰に何を伝えるか記事を仕分けして費用も節約したエコロジーとエコノミーのエコ紙面。表紙は黒を基調とする名刹の写真に法話を重ね、これまでの広報紙にはない独特の雰囲気を醸している。実習した学生からの手紙、婦人会の活動報告、利用者の元職場訪問など地域に密着した記事が目立つ。さらに介護の相談電話、赤い羽根共同募金、ボーイスカウト、地域交流ホール、ボランティア募集、苦情・要望状況など地域住民向けの情報をふんだんに掲載していることも評価された。
〔優秀賞〕かさまグリーンハウス「グリーン情報」(茨城県)。文字の大きさと間隔が適切で、記事もコンパクトで写真とのバランスがよく読みやすい。カット・イラストがとても上手で、吹き出しのコメントも笑いを誘う。苦情報告の内容を公開するなど真摯な姿勢も感じられる。フルカラーで写真もきれいだがコストはどうか。目次、ボランティア報告はややくどい。
〔優秀賞〕特別養護老人ホーム平成園「思いやり」(秋田県)。受賞作中唯一の全面モノクロで、頑張りが感じられる。表紙を飾る桜に微笑む秋田小町が印象的。花の便りに心騒ぐ北国の春が伝わってくる。施設の生活がうかがえる。写真説明が楽しい。
〔佳作〕特別養護老人ホーム藤代なごみの郷の「藤代なごみの郷だより」(茨城県)。記事に文責の署名入りは珍しい。手作り感があり、みんなで作っていることが良く伝わってくる。「表紙を見た瞬間から誰もが読みたくなる広報誌」(広報委員長)を目標に、夏らしく水色をベースに爽やかな紙面づくり。
〔企画賞〕特別養護老人ホームまどかの郷「拝啓新聞」(愛知県)。「そうだ学校行こう」はJR東海のCM由来で思わずにんまりさせられる。法改正を機に「介護福祉士養成校応援キャンペーン」と銘打ちシリーズで地元の専門学校を特集している。貼り絵ギャラリーもおもしろい。デイサービスセンターの利用者が広重よろしく東海道五十三次の貼り絵に挑戦。もう十五番目の蒲原に達した。踏破後に大特集してほしい。
〔アイデア賞〕彩幸「仁志」(愛知県)。左端を糊代のように後ほど広くして虹のように色を変えて施設名とページを載せた。パラパラとめくりやすく目次になっている。仁志は虹。コストはかかるが開くのが楽しいアイデア。
〔デザイン賞〕特別養護老人ホーム藤園苑「ふじのしほり」(富山県)。4ページの狭い紙面にぎっしり賑やかに写真と見出しとイラストを盛り込んだ。色鮮やかな散らし寿司のようにひしめき合いながら記事がコンパクトに配置されていて読みやすい。
ホームページ部門 (応募総数50件)
『ケアハウス高浜安立』(愛知県) http://www.syoutokukai.or.jp/carehouse/
『特別養護老人ホームほほえみの園』(宮崎県) http://www.hohoemi.crap.jp/
『江戸川光照苑』(東京都) http://www.e-kousyoen.or.jp/
『特別養護老人ホーム南風』(静岡県) http://www.h-minamikaze.com/
『養護(盲)老人ホーム 喜望園』(和歌山県) http://www.kiboen.or.jp/index.html
【総評】 社団法人シルバーサービス振興会 武藤 裕司
今年で6回目となったホームページ部門への応募は、昨年と同じ50作品程であった。
当初は、パンフレットそのままの様なページが多かったが、時間場所に依らない施設の情報提供と言う目的に沿ったホームページが増え、非常にレベルの高いコンテストとなった。特に、上位の作品の差は僅差であり、判断が難しい程優れた作品が集まった。
〔最優秀賞〕は、『特別養護老人ホーム優・悠・邑』。見易く、カラフルなページで、まず利用者の目を惹き付けている。写真や図を的確に使用して施設の生活の様子を伝えているだけでなく、各種問題への対策委員会の設置や活動状況なども詳細に示し、ハード面に加えソフト面にも、利用者だけでなく家族の不安にも、配慮した内容に施設の理念が体現されている。
〔優秀賞〕の一つは、『特別養護老人ホームほほえみの園』。離れて暮らす利用者と家族が感ずる不安や寂しさを軽減するために、家族専用ページを設けている事が素晴らしい。情報も、画像主体で施設の魅力を伝えようとしている所に好感が持てる。特に施設バーチャルツアーは、隅々まで施設を見る事が出来、利用者や家族に十分な情報を与える事に成功している。
もう一つの優秀賞は、『ケアハウス高浜安立』。落ち着いた色遣い、イメージしやすいメニュー、利用料金シミュレーションなど、利用者の視点に立った設計が高評価に繋がった。一瞥でも伝えたい情報がきちんと伝わるデザインは、利用者の立場に立った生活が送れるであろう事を想像させる。
〔デザイン賞〕は、『特別養護老人ホーム南風』。温かみのある色遣い、注目させたい所、クリック出来る所が一目で判るデザイン、人の視線の動きの傾向まで考慮に入れたサイトデザインは、利用者に隅々まで閲覧する気を起させるのに成功している。
〔企画賞〕は、『江戸川光照苑』。ISO9001の取得や、デイサービスなどの空き情報を一目でわかる様にしているなど、イメージではなく、具体的で実効性のある施策を取っている事が解る。
〔思いやり賞〕は、『養護老人ホーム 喜望園』。文字のサイズを簡単に変えられるのは勿論の事、背景の色変更も可能。音声案内もきちんと用意され、健常者向けに作成されたホームページが多い中、目の不自由な方への徹底的な配慮がキラリと光る。
また、選外となったが、『特別養護老人ホーム真狩羊蹄園』の斬新さは目を引いた。高い技術力やセンスを持ちながらも、利用者の為と言う方向では活かし切れていないのが残念。
総じて、レベルの高い作品が集まった。皆が行っているからホームページを作ったと言う初期の段階からは完全に脱却し、如何にして利用者に情報を伝えるかに腐心している事がありありと感じ取れる。利用者の立場になって考え行動する事は、介護に携わる人にとって当たり前の事だとは思うが、ホームページも人と人とを結ぶ為のパイプであり、向こう側に居るのは人である、という事にさらに配慮出来れば、時間や場所に囚われずにコミュニケーションが可能と言う、ホームページ最大の利点を生かす事が出来るであろう。
施設パンフレット部門 (応募総数68件)
特別養護老人ホーム東寿園『東寿園』(広島県)
特別養護老人ホームシオンの丘ホーム『四季を感じる暮らし』(香川県)
応募総数68件で過去最高だった。力作揃いでかなりレベルアップしている。
〔最優秀賞〕特別養護老人ホームさぬき(香川県)。落ち着いたベージュ色をベースに、鮮やかな色使いだが、落ち着きもある。写真を大胆に配し、見せ方が非常に上手い。青空に浮かぶ歯磨きセット、職員が抱くタオルの温もり。遠近法を駆使した大胆な構図と新鮮な配色。手すりが頼もしい温泉浴場の手前にさりげなく桶と手ぬぐい。成分表も何やら効き目ありそうだ。決め手は園長が打つさぬきうどん。顔はいらない手つきがすべて。土三寒六、目のお接待。表紙の鳥のイラストや中面の桜の枝も凝っている。審査員全員一致のグランプリとなった。
〔優秀賞〕特別養護老人ホーム東寿園(広島県)。表紙のインパクトが強い。法話のように経営理念を明確に伝え、「なごやかな笑顔とやさしい言葉」を謳っている。縦書きと横書きを組み合わせ、きれいにまとめた。地域の高齢者を支える拠点としての交流行事、こだわりの料理、五七五の短冊キャプション。平面図を外して行事写真を使うのも最近の傾向で、折り込んだ料金表がユニークで分かりやすい。
〔優秀賞〕特別養護老人ホームシオンの丘ホーム(香川県)。今年は“讃岐ダービー”の趣。屏風のように折りたたみ、表からも裏からも首をひねりながら楽しく開く面白いアイデア。緑と茶の色の組み合わせが絶妙で、用紙の素材も珍しく手に優しい。製作した職員の手書きメッセージをさりげなく忍ばせ手作りの風合を漂わせている。
〔デザイン賞〕特別養護老人ホーム友愛園(兵庫県)。表紙のシルエットの使い方が上手く色使いもきれいで洗練されている。写真が多く、施設の生活をイメージしやすいが、もう少し入所者の表情がほしい。シャンデリア、カラオケ喫茶、準天然温泉、デッキテラス、芝生の庭、自分が入所したくなった。