JS 公益社団法人 全国老人福祉施設協議会 Japanese Council of Senior Citizens Welfare Service

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 制度見直し、報酬改定・・・

2025年の介護基盤づくりに現場の総力を挙げた発信を期待します。

 

 

昨年12月24日に開催された介護給付費分科会で平成22年度介護事業経営概況調査結果が報告されました。それによると、特養ホームの収支差率は10.7%です。定員70人で試算すると3,420万円の剰余金となります。また、収入に対する給与費割合は56.4%でした。同様に老健施設の場合をみると、収支差率5.7%、給与費割合54.3%です。一方、同時に発表された介護従事者処遇改善状況では、平成22年の処遇改善交付金の申請率は特養ホーム96.0%、老健施設91.5%、介護療養型51.6%などで、特養ホームはほぼ全施設が申請していることが分かりました。その結果、介護職員の給与改善状況は、対前年比で特養ホームは月額15,660円アップの平均286,580円の給与となっています。これは介護保険事業所中、最高額です。

この二つの調査結果を我々はどう評価すべきでしょうか。当日の給付費分科会の議論では、事業者の経営努力、交付金効果を評価する声がある一方で、他職種の引上げをもっと図るべき、介護職員に特化した「賃金補助」への疑問、経営実態調査の回答率が低すぎるなど問題指摘も少なからずありました。

通常国会での介護保険法一部改正では、「医療、介護、予防、住まい、生活支援サービスを切れ目なく、有機的かつ一体的に提供する『地域包括ケアシステム』の実現」を前面に打ち出していますが大きな改革とはなりません。これは、ひとえに財源問題にあります。サービスの拡充を前提とする制度改革であれば、どうしても保険料引上げ、国庫負担増を図らねばならず、消費税率アップなど根本の議論が必要です。

これを回避して「ペイ・アズ・ユー・ゴー原則」(新たな歳出増施策には、それに必要な財源を確保する)を制度の枠内で行おうとすれば、当然、経営状況をみての報酬カットも視野に入ってきます。

つまりは、中村博彦参議院議員・全国老施協常任顧問を先頭にした奮闘の結果、得た報酬3%アップ、4,000億円の介護従事者処遇改善交付金等が評価されることになるのです。端的に言えば全国の特養ホーム、社福法人の介護事業所における22年度決算が評価されることになるのです。地域における介護基盤の中核として、セーフティネットとして特養ホームをはじめ、養護老人ホームや軽費・ケアハウス、デイセンターが機能するためには、適正な利益を確保した上で有効に配分する経営が必要です。

本年は、制度見直しに始まり報酬改定で終わる闘いの年です。全国の老人福祉施設が結集して、現場の総力を挙げた発信をお願いします。




平成23年1月吉日 中田清



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